”どこに住むか”ではなく、何をするか。移住を決める3つのポイント

2022/06/05

ライフ・子育て・教育


今日は「移住を決める3つのポイント」についてお話ししていきます。 私は2014年に首都圏を離れて、いまは熊本県天草市というところに住んでいます。

住む場所も仕事もガラッと変えた経験を、コロナがはじまったばかりの2020年にKindleにしました。

 
 読んでくださった方からたまにメッセージがいただくのですが、先日はこんなメッセージをいただきました。
本にはすべての情報を事前に得ることはできないのだから、気になる場所には思い切って行ってみよう。仮移住だっていい。現地で情報収集しながら、移住先を探していこう。と書かれていますが、それでも事前に情報収集したいと考えています。何かアドバイスをいただけますでしょうか。
移住を決めるときには3つのポイントがあると考えています。

”どこ”に住むかではなく、”何を”するか

この内容は音声でもお話しています! 天草市は移住者誘致に積極的な自治体です。ときどき自治体主催の移住フェアへの参加依頼があったり、移住希望の方が市から紹介されて話を聞きに来ることがあります。

そうした方々の話を聞いていて感じるのは、多くの方が移住先を場所で選ぼうとしているということです。

大きな島である天草には、海も山もあって、マリンスポーツができます。新鮮な魚もたくさん食べられます。 天草を移住先候補に考える人は「海」をキーワードにすることが多いという印象です。 

でも、それって日本全部に当てはまりますよね?

埼玉や山梨など、海のない県もありますが、移住先として「海」を挙げるならちょっと説得力不足ではないでしょうか。

私を説得してちょうだいというわけではありません。自分自身を、です。

その理由で、これから先もやっていけますか? 

海好きな人にとっては微妙な違いがあるのかもしれませんが、移住はレジャーではなく生活ですからね。

就職も同じですよね。

自分が何に向いているか。何をしたいのか。どんな将来像を描いているか。

それなしにイメージだけで選ぶとたいてい失敗します。 

「私は◯◯をしたい。それにはこの環境が合っていると思う。」 移住先を決めるのも、そういう順番だと思います。

仕事も何もかも辞めて移住したのに「思ってたのと違う」となったらもったいないじゃないですか。

最近はテレワークできる仕事も増えているようですが、柔軟な働き方ができる会社はまだまだ少数はですから。 ミスマッチを防ぐためにも、場所ではなく自分が何をしたいのかを先に考えた方いいと思っています。

縁とタイミング

3つのポイントと言っておきながら、一気に2つ挙げておきます。 私たちが天草に来たのは、まさに縁とタイミングです。

言葉を選ばずに言えば、どこでもよかった。私達が望むライフスタイルを実現できる可能性があるのは、ここだったからです。天草である必要性はありませんでした。 

私達は天草に来る前の2年、瀬戸内海の小豆島に住んでいて、そのとき小豆島にオリーブの視察に来ていた天草市の職員の方と知り合いました。

いまは市長が変わって下火になってしまいましたが、当時は天草がオリーブ栽培をはじめようとしていたタイミングだったので、先進地として小豆島に視察に来ていたんですね。

小豆島では、夫がオリーブ農家さんのところで研修というか手伝いをさせてもらっていたのですが、いざ独り立ちしようとなったときにいろいろな壁にぶつかりました。

「これから就農するなら天草来たら?」と冗談半分だったかもしれませんが、そういう方法もあるな、と。

田舎の不動産情報はあまりオープンになっていないので、親も知り合いもいない場所に移住しようとなったとき、多くの人は空き家バンクで家探しをすると思います。

私達は市の職員経由で、空き家バンクに出る前の家の情報を得ることができました。

ちょうどご高齢でみかん作りをやめようとしている方がいるという情報と、近くに倉庫のある家の情報の2つを得ることができたので、これは行くしかないな、と。

縁とタイミングをつかむために動こう

これまで努力してそれなりの結果を出してきた経験がある人は、移住というトピックも自分の力でなんとかできると思っているかもしれません。 

けれども、そんなことはないですね。

どんなに場所への思い入れがあって、やりたいことが決まっていても、自分だけで物事がうまくいくことはそんなにないのだと思います。

人との縁だったり、タイミングだったりしますよね。 特にもともとその場所に基盤があるUターンと違って、Iターンはゼロからはじめなくてはいけませんから。

移住に限らず、仕事や結婚、妊娠・出産なんかもそうではないでしょうか。

望んだからといって、縁やタイミングがそろわなければうまくいかない。 反対に縁とタイミングがそろったときは、不思議なくらいトントン拍子に進んでいく

そんなものじゃないかと思います。

冒頭の質問に戻ると、回答は「まずは何をしたいのか明確にしよう。そして動け」ということになります。 

ネットやSNSで情報を得られるようになったとはいっても、やはり人や現地に勝る情報はありません。 動いて、縁とタイミングをつかみましょう。

***
もっと詳しい話を聞きたい。仕事はどうする?家はどうする?子育ては?

いろいろ相談できる場を設けました。インタビューライターのインタビュースキルを総動員して、「自分に合った」移住やパラレルワークを整理していきます。
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