味噌は冬に作るもの。関東出身の私の味噌に対するイメージはそうでした。
先日、熊本で開催された「発酵マニア」というイベントに参加してきました。
ふぁくとりーNolleyのベーグルに甘酒を使っていることもあって、発酵についてもっと勉強してみたいと思ったのです。
発酵と腐敗は紙一重
もう6月に味噌作り。え?なんで?と思って聞いてみると、イベントの先生いわく冬に味噌を仕込むのはもともと日本酒の寒仕込みから来ている考え方なのだそうです。空気中の雑菌が少ない寒い冬は、一年の中でも仕込みに適した時期とされています。
発酵と腐敗は紙一重。
発酵か腐敗かは、その菌のはたらきが人間にとって役に立つものなのかによって人間が(勝手に)決めています。
発酵スピードは菌によって違いますが、他の雑菌が活動を始める前に麹菌の活動を優勢にしてあげなくてはいけません。
日本酒の場合は、砂糖や塩などの保存料になるものを加えないのでより菌の管理がシビアなのです。
味噌が日本酒よりゆるくてもいい理由
その点、味噌は大体材料の20%くらいの塩を加えます。
そのため、日本酒ほど仕込む時期を気にする必要はないとのことでした。
その代わり容器はしっかりと消毒した方が安心ですよ。
てっきり味噌は冬に仕込むものと思い込んでいたので、今年はもうできないと思っていましたが、いつでもできるならやってみようと思いました。
ということで、イベントに参加した翌日、早速仕込みをしてみることに。
仕込みの動画を撮ってみました。
味噌は大豆じゃなくてもできる
今回は黒豆で作りました。
味噌は大豆で作るもの、と思い込んでいましたが「発酵マニア」の先生はいろんな豆で味噌を作っていました。
登場したのは、レンズ豆、ひよこ豆、いんげん豆。。
豆科のものならなんでも味噌にできるそうです。
それはおもしろいことを聞いたなーと思ったので、大豆じゃない豆でやってみたくなりました。
今回は黒豆の味噌のほか、大豆の普通の味噌も作っています。
味噌を作っていたらこどもたちもやってみたい、とやってきたので最後の部分を一緒にやってみましたよ。
手前味噌のこだわりポイント
この味噌のポイントは、大豆は熊本県産、米も天草産、それを天草の麹屋さんに麹にしてもらったところです。
塩も天草産のものを使っています。
今回は大豆2kg、麹2kg、塩800gで作ってみました。
200g700円の塩ですから、塩だけで2800円分。
かなりゴージャスな味噌になりました。
関東の味噌と天草の味噌の違い
天草では、近所の人が自家製の味噌をおすそ分けしてくれることがあります。
最初にいただいたときは驚きました。
夏に、しかも麹と豆を混ぜたばかりのできたて味噌だったからです。
えっ!?味噌って発酵させてから食べるものじゃないの??と思っていたので、混ぜてすぐ食べる文化があることにカルチャーショックを覚えました。
わたしは味噌は慣れた味がおいしいと感じてしまうので、最低半年待ちたいと思います。
夏に向けてこれから麹の発酵力が強くなります。
発酵マニアの先生いわく、2年以上発酵させたものの方が発酵食品としては貴重なのだそう。
秋頃、どんな状態になっているか楽しみです。
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横浜から天草に移住することになった経緯や、起業するまでのあれこれはこちらにまとめました!ブログでは書ききれていない話にも触れていますので、ご一読いただけると嬉しいです。